教育訓練給付金とは、一定期間雇用保険に加入していた人で職業訓練を受けたり、資格取得の為に予備校に通ったりした費用の一部を補助してくれるという制度です。
この制度を運用する国の目的としては、雇用する側とされる側のミスマッチによる失業の防止や、失業者の再就職を促し、より専門的な職に就いてもらう事等が挙げられます。
教育訓練給付金には
・一般教育訓練給付金
・専門実践教育訓練給付金
・特定一般教育給付金
とあります。
それぞれの教育訓練給付金について詳しく見ていきましょう。
一般教育訓練給付金とは、教育訓練給付制度の種類の一つです。
中でも、一般教育訓練は指定されている講座数が非常に多く、ジャンルも幅広いのが特徴です。
最も利用しやすい給付金制度だといえます。
難易度の高い資格を取得できれば、収入アップにつながったり、好条件の職場に転職できたりする可能性も生まれます。
対象者は、雇用保険の加入期間を一定期間以上満たしている人です。
制度を初めて利用する場合は、受講開始日の時点で雇用保険の加入期間が満1年以上であることが条件です。
2回目以降の場合は、雇用保険加入期間が前回受講開始日より3年以上あれば利用できます。
離職者の場合は、離職日の翌日から受講開始日までの期間が1年以内であれば利用可能です。
妊娠や出産、病気などの事情がある場合には、適用対象期間をさらに延長できます。
給付金の受給資格の有無については、ハローワークで照会可能です。
自身での判断が難しい場合には、ハローワークであらかじめ確認してから受講することをおすすめします。
一般教育訓練給付金の支給額は、受講料の20%(上限10万円)です。
支給対象となるのは、入学費と受講料(受講期間は最大1年まで)の合計です。
検定試験の受験料や交通費、学習のためのパソコン購入費などは支給対象には含まれません。
どのような講座があるか知りたいという人に向けて、その一例を紹介します。
ユーキャンでは、以下のような講座を一般教育訓練給付金の対象講座としています(2021年10月1日現在)。
幅広いジャンルを対象としており、宅地建物取引士や気象予報士などの国家資格も含まれるのが特徴です。
厚生労働大臣が指定する教育訓練講座は、ハローワークで閲覧できるほか、厚生労働省の検索システムでも調べられます。
上記のほかにもさまざまな講座が対象となっていますので、取得したい資格や興味のある講座が対象となっていないか確認しておきましょう。
一般教育訓練給付金の必要書類、申請方法、申請場所、受給するまでの流れについて解説します。
まず、講座の申し込み時に給付金を利用する旨の意思表示を行います。
次に、運転免許証などの身分証明書類を学校などに提出し、受講中に本人確認を受けましょう。
そして、講座を受講してプログラムをすべて修了し、修了認定基準を満たすと、給付金の申請手続きに必要な以下のような書類を受け取れます。
・教育訓練給付金支給申請書
・教育訓練修了証明書
・領収書
・教育訓練経費等確認書
上記のほか、以下のような書類も必要です。
・本人・住所確認書類
・マイナンバー確認書類
・雇用保険被保険者証
・教育訓練給付適用対象期間延長通知書(延長した場合のみ)
・振込用の通帳またはキャッシュカード
上記をそろえて、最寄りのハローワークに申請します。
ハローワークがこれらの書類を受理後、通常1カ月以内に指定の口座に給付金が振り込まれます。
一般訓練給付金制度を使えば、個人の費用負担を抑えながら実用性の高い資格を取得できます。
資格は自分の専門性を分かりやすく可視化してくれるものであり、自身のキャリア形成に役立ちます。
資格要件の有無や必要な書類については、ハローワークに確認しましょう。
まずは自身が利用可能であることを確認してから、受講申し込みを行うことをおすすめします。
厚生労働大臣が指定する教育訓練講座の受講者に給付される専門実践教育訓練給付金。
名前を耳にしたことはあっても、支給対象者や支給額ついてや、どのような講座があるかなどの詳細は知らない人も多いのではないでしょうか。
専門実践教育訓練給付金は働く人の能力開発やキャリアアップを支援するための制度で、雇用の安定や再就職の促進を目的としています。
厚生労働大臣に指定された教育訓練講座を受講し、なおかつ、一定の要件を満たしている人を対象に受講費用の一部を支給する雇用保険の給付制度です。
したがって、専門実践教育訓練給付金はハローワークから支給されます。
*jaicoのHPより
専門実践教育訓練給付金を支給される対象者の条件と支給額はどのくらいなのかを説明します。
専門実践教育訓練給付金を受け取るには、以下の2つの要件を満たしている必要があります。
・雇用保険の被保険者(在職者)、あるいは、被保険者であった人(離職者)で、被保険者資格を喪失した日から受講開始日までは1年以内の人。
ただし、妊娠、出産、育児、疾病などの理由がある場合は教育訓練給付の適用対象期間が延長されます。その場合は、離職してから受講開始日まで最大20年以内となります。
・受講開始日までに、雇用保険の被保険者期間を3年以上有している人。ただし、初めて教育訓練給付金制度を利用する場合は、2年以上の被保険者期間がある人。
上記の2要件にプラスして、平成26年10月1日以降、すでに教育訓練給付金を受給したことがある人は、前回の受給日から新しく受講する講座の開講日前までに3年以上経過していることも条件になります。
教育訓練経費の50%(上限年間40万円)が6カ月ごとに支給されます。
さらに、専門実践教育訓練を修了してから1年以内に目標として設定した資格を取得するなどし、雇用保険の被雇用者として雇用された場合には、教育訓練経費の70%(上限年間56万円)まで支給されます。
専門実践教育訓練給付金の対象になるのは、厚生労働大臣が指定した専門的、かつ、実践的な教育訓練の講座です。
訓練期間は原則1年以上3年以下です。
業務独占資格で対象なのは、
看護師、准看護師、助産師、救急救命士、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床工学技士、義肢装具士、歯科衛生士、歯科技工士、指圧師、美容師、理容師、建築士、測量士、電気工事士、航空機操縦士、航空整備士、海技士など。
また、名称独占資格では、保健師、介護福祉士、社会福祉士、栄養士、調理師、保育士、製菓衛生師などになります。
訓練期間は2年。
キャリア形成促進プログラムでは120時間以上2年未満です。
医療、工業、商業実務など。
訓練期間は2年以内。
資格取得につながるものでは3年以内で取得に必要な最短期間。
法科大学院、ビジネス・MOT、教職大学院などです。
訓練期間は正規過程で1年以上2年以内。
特別な過程では120時間以上、かつ、期間は2年以内。
正規課程(社会科学・社会)、特別な過程(保健)など。
訓練時間は120時間以上、かつ、訓練期間は2年以内。
ただし、ITSSレベル4相当以上に限り30時間以上。
シスコ技術者認定CCNPなどです。
訓練時間は30時間以上で、訓練期間は2年以内。
AI、セキュリティ、データサイエンスなど。
*jaicoのHPより
まずは受給資格確認手続です。
講座の受講開始1カ月前までに訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを発行してもらい、ハローワークなどが配布する「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」と共にハローワークに提出します。
受講前に提出する書類は上記2点に加え、
本人・住所確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
マイナンバー確認書類、写真2枚
(3センチ×2.5センチ。ただし、マイナンバーカード提示で省略可能)
払渡希望金融機関の通帳もしくはキャッシュカード
専門実践教育訓練給付および特定一般教育訓練給付再受給時報告
(過去に同給付を受給した場合)
が必要です。
支給申請は、本人が受講中(6カ月ごと)と受講修了後に、原則として本人の居住所を管轄しているハローワークでおこないます。
提出書類は
教育訓練給付金の受給資格者証
(受講前手続後にハローワークより交付)
教育訓練給付金支給申請書
(指定教育訓練実施者が用紙を配布)
受講証明書もしくは専門実践教育訓練修了証明書
(指定教育訓練実施者が発行)
受講者が支払った教育訓練経費の領収書、返還金明細書
(指定教育訓練実施者が発行)
専門実践教育訓練給付最終受給時報告
です。
修了後に、資格取得などしたことにより支給申請する際には、専門実践教育訓練給付追加給付申請時報告と資格取得等を証明する書類が必要です。
専門実践教育訓練給付金は、新しいキャリアを開拓したい人や、手に職となる技を身につけたい人のためのサポート制度です。
教育訓練期間中にも6カ月ごとに支給申請をおこなうシステムなので、訓練の途中でもハローワークから給付金を受けられます。
令和3年10月1日時点での給付対象講座数は2,584講座。
専門性を高めてキャリアアップするために、専門実践教育訓練給付金制度を利用してみてください。
特定一般教育給付金とは、厚生労働省が実施している「教育訓練給付制度」のひとつで、2019年10月に新設されました。
速やかな再就職および早期のキャリア形成に資する教育訓練(特定一般教育訓練)を受講し修了した場合に、本人が支払った教育訓練経費の40%が支給される制度です。
支給対象者や支給額、どのような講座があるか、必要書類、申請方法、申請場所、受給するまでの流れを解説します。
支給対象者は、
雇用保険の被保険者(在職者)であり、受講開始日までの雇用保険の被保険者期間が3年以上(初回の場合は1年以上)の人
です。
教育訓練給付金を受給したことがある場合は、前回の給付金支給日から受講開始日前までに3年以上経過していなければなりません。
退職者も対象ではありますが、退職日から受講開始日までが1年以内(妊娠、出産、育児、疾病等の理由により教育訓練給付の適用対象期間が延長された場合は最大20年以内)が条件です。
これらの条件をクリアし、ハローワークで申請手続きを行うことで教育訓練施設に支払った教育訓練経費の40%(上限は年間20万円)が、受講修了後に支給されます。
ただし、支給されるのは入学金と受講料のみです。
資格試験の受験費用、教材費、交通費等は対象外なので注意しましょう。
指定されている講座は、2021年10月1日時点で484講座です。
新たに49講座が加わりました。
「A.業務独占資格、名称独占資格もしくは必置資格の取得を目標とする養成課程」
「B.一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程」
「C.短時間の職業実践力育成プログラムおよびキャリア形成促進プログラム」
の3部門に分かれています。
Aには、普通自動車第二種免許や大型自動車第一種免許・大型特殊自動車免許・けん引免許などの「自動車免許系」、介護支援専門員・介護福祉士・喀痰吸引等研修・社会福祉士などの「介護福祉系」、社会保険労務士・税理士・行政書士などの「行政系」の手堅い資格講座がそろっています。
他にも、移動式クレーン運転士やフォークリフト運転技能といった技能運転士の免許、保育士やファイナンシャル・プランニング技能などさまざまな資格分野が対象です。
Bには基本情報技術者試験
Cには職業実践力育成プログラム(特別の課程)が用意されており、「保健」「社会科学・社会」「工学・工業」「農学・農業」「教育」「その他」の6つが指定されています。
申請受付と講座指定は、年に2回行われています。
この手続きは、受講開始日の1ヵ月前までに済ませなければなりません。
はじめにハローワークの窓口にて、訓練前キャリアコンサルティングを受けジョブ・カードを作成します。
ジョブ・カードとは、学歴や職歴、免許、資格、職業訓練の有無などをまとめた書類です。
このカードと
「教育訓練給付金および教育訓練支援給付金受給資格確認票」
「個人番号確認書類」
「身分証明書」
「振込希望の金融機関の通帳」
を提出して手続きを済ませましょう。
ここまでが事前の手続きです。
目的の講座を修了後に、再度ハローワークに赴いて支給の申請を行います。
その時に必要な書類は
「受給資格確認通知書」
「教育訓練給付金支給申請書」
「身分証明書」
「個人番号確認書類」
「教育訓練修了証明書」
「特定一般教育訓練実施者が発行する教育訓練費に関する領収書」
「特定一般教育訓練実施者が発行する返還金明細書」
「教育訓練経費等確認書」
「特定一般教育訓練給付受給時報告書」
の9種類です。
領収書はなくさないようにしっかりと保管しておいてください。
書類に不備がなければ、後日指定した口座に、支払った費用の一定割合が振り込まれます。
特定一般教育給付金は講座の受講前と修了後に手続きが必要です。
また、給付は修了後ですので受講料は一時的に自前で全額負担しなければなりません。
この点に注意して、支給対象になる人は早めに手続きを済ませておきましょう。
教育訓練給付金は知名度はあまりありませんが条件を満たし、申請すれば基本的に誰でももらう事が出来るお得な制度です。
その為自分が狙っている資格があり、それが教育訓練給付金の利用条件を満たしているなら是非申請しましょう。
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